読書記録

好きな作家:
佐藤優, 米原万理, 村上春樹, 半藤一利, 保阪正康, スティーブン・キング
 おススメとして、自分の備忘録として、ジャンルや新旧にこだわらず、本の感想を綴っていきます。
 (ある程度数がたまったら、ジャンル分け等考えていきます。)

タイトル, 作者, 出版社

バブル経済事件の深層, 奥山俊宏・村山治, 岩波新書
平成から令和になり、2ヶ月が経つ。ほぼ30年に渡った平成について、いろいろな本が出版されているが、平成を象徴するものに、バブルとその崩壊があり、その関連本が多く出版されている。 私が信用金庫に在籍していた期間(1998年〜2013年)を振り返ると、ちょうど金融ビッグバンの時代であり、護送船団方式が崩壊し、多くの金融機関の破綻、合併した。いや、多くというより、ほとんどと言った方がよいだろう。都銀、地銀、信用金庫のほとんどが統合、合併、そして破綻していった。 何が原因だったのか?バブル時、その前の無茶な融資なのか。それに対する処理のまずさだったのか。別の要因なのか。本書は、日本興業銀行、日本長期信用銀行、大和銀行、日本債券信用銀行の4大銀行事件の再検証から、日本の行政と金融体制の当時の問題点を挙げ、そして転換期であったことを記している。 企業が、間接金融から直接金融にて資金調達を行うようになり、銀行の収益体制に変化が生じてきたこと。プラザ合意から円高不況に対応するための、緩和政策がバブルを引き起こしたこと。政権与党の自民党と企業の献金問題。大蔵省銀行局への過剰接待、そして金融監督庁、後の金融庁の創設等々。様々な要因が絡まっていったことが本書を読んでいくとわかる。 特に、私が昔を思い出したのは、第1章の尾上縫と日本興業銀行で、架空預金証書で大阪の東洋信用金庫破綻したところだった。当時勤務していた支店の上司に東洋信金出身がいた。家族旅行時、宿泊先で横になってテレビをぼんやり見ていたら、会社が破綻したニュースが放送されたという。上司は淡々と、冗談かと思ったら本当だった。会社というのは、こんなふうに潰れるものなのか、と言っていた。 東洋信用金庫の破綻は、まだまだ金融再編の始まりであった…。


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